西麻布「鮓 村瀬」で知る、熟成江戸前鮨とシャリの妙
東京・西麻布。
大人の街として知られるこのエリアの片隅に、本物の江戸前鮨を静かに堪能できる一軒家が佇んでいます。その名は「鮓 村瀬」。ここは、都内の名店で研鑽を積んだ店主が握る、丁寧な仕事と「熟成」の技が光るお鮨に出会える場所です。
今回は、美食家たちの間で密かに話題となっている「鮓 村瀬」の魅力、その核となる「おまかせコース」について、深く掘り下げてご紹介します。本当に美味しいお鮨と向き合う、豊かな時間を探し求めている方に、ぜひ知っていただきたいお店です。
■ 店舗の基本情報
- 店名: 鮓 村瀬(すし むらせ)
- 住所: 〒106-0031 東京都港区西麻布1丁目2−3
- アクセス: 東京メトロ日比谷線・都営地下鉄大江戸線「六本木駅」2番出口から徒歩5分
- 営業時間: 18:00~23:00
- 定休日: 月曜日
- ウェブサイト: https://www.sushi-murase.co.jp/
- 特記事項: お品書きは「おまかせコース」のみ。
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■ 伝統と革新が共存する、静かなる美食体験
暖簾をくぐると、まず目に飛び込んでくるのは、清々しい香りを放つ美しい檜のカウンター。凛とした空気の中にも、どこか温かみを感じさせる空間です。
「鮓 村瀬」の真髄は、その「熟成江戸前鮓」にあります。
江戸前鮨といえば、ネタに「仕事」を施すのが伝統。こちらでは、その日の鮨ダネの状態を見極め、旨味成分が最も凝縮されるよう「熟成」というひと手間を加えています。
そして、その熟成されたネタを受け止めるのが、主役とも言える「シャリ(酢飯)」です。
「鮓 村瀬」では、ネタとの調和を第一に考え、お塩、赤酢、米酢を巧みに使い分けるといいます。赤酢の持つ豊かな香りとコク、米酢の持つすっきりとした酸味。それらがネタの個性を最大限に引き立てるよう、緻密に計算されているのです。
西麻布という場所柄、敷居が高いと感じられるかもしれませんが、その内容は驚くほど誠実。一口食べれば、その価格に納得がいく、あるいはそれ以上の価値を感じられるはず。華美な装飾や演出に頼らず、ただひたすらに「美味しい一貫」を追求する店主の姿勢こそが、この店の最大の魅力と言えるでしょう。
この場所で過ごす時間は、日常の喧騒を忘れさせ、ただ味覚に集中させてくれるような、静かな高揚感を伴います。
■ その日限りの調和を味わう「おまかせコース」
「鮓 村SE」のメニューは、「おまかせコース」ただひとつ。
これは、その日の仕入れや鮨ダネの熟成具合によって、最高の瞬間を味わってほしいという店主の想いの表れ。つまみから始まり、握り、巻物へと至る流れは、まるで一つの物語を体験するようです。
(実食レビュー:体験談より)
ある日のコース。
まずは、季節を感じさせる繊細な「つまみ」から始まります。例えば、丁寧に引かれたお出汁の香りが鼻腔をくすぐる一品や、旬の魚介を使った酒肴が、これからはじまる鮨への期待感を高めてくれます。
そして、いよいよ「握り」へ。
- コハダ江戸前鮨の華とも言えるコハダ。締め加減が絶妙です。強すぎず、弱すぎず、魚本来の旨味と酢の酸味、そして赤酢を合わせたシャリのコクが三位一体となり、口の中で見事に調和します。
- マグロ(赤身・トロ)熟成によって旨味が凝縮された赤身は、深い鉄分と香りを湛えています。一方、トロは人肌のシャリの温度で脂がとろけ、甘美な余韻を残します。ネタの温度管理と、口の中でほろりと解けるシャリの「はらけ」の良さに、職人の技を感じずにはいられません。
- 車海老目の前で絶妙な火入れを施された車海老。プリっとした食感と、噛むほどに広がる濃厚な甘み。間に挟まれた海老味噌の香りが、さらなる奥行きを与えます。
- 穴子まるで淡雪のようにふわふわと煮上げられた穴子。甘すぎない上品な「ツメ(煮詰めたタレ)」が、穴子の繊細な味わいを引き立て、シャリと共に溶けていくようです。
これらはあくまで一例。その日出会える一貫一貫が、店主の丁寧な仕事の結晶です。お酒は日本酒を中心に揃えられており、お鮨の内容に合わせたおすすめを尋ねてみるのも一興でしょう。









■ まとめ:本質を知る大人のための隠れ家
「鮓 村瀬」は、流行りを追うのではなく、江戸前鮨の王道と本質を深く追求するお店です。
美しい檜のカウンターで、店主の無駄のない所作を眺めながら、熟成されたネタと計算され尽くしたシャリが織りなす「極上の一貫」を待つ。その時間こそが、何よりもの贅沢なのかもしれません。
静かに、じっくりと、本物の美味しいお鮨と向き合いたい。
そんな夜にこそ、足を運んでみてはいかがでしょうか。
(35歳前後女性の視点)
「美味しいもの」には数多く触れてきたつもりでも、ここのお鮨には、はっとさせられる瞬間があります。
それは、技術や素材を声高に語るのではなく、食べた瞬間にすべてが伝わってくるような、静かな説得力。
背筋が伸びるような凛とした空気と、店主の仕事ぶりがもたらす心地よい緊張感の中でいただく一貫は、日々の忙しさをリセットしてくれるような力を持っています。大切な人と、言葉少なげに「美味しい」を共有する。そんな成熟した時間の過ごし方に、これほどふさわしい場所は、そう多くはないと感じます。
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