×

浅草散策の新定番。「芋ぴっぴ 浅草店」で出会う、極蜜熟成スイーツ3選

浅草散策の新定番。「芋ぴっぴ 浅草店」で出会う、極蜜熟成スイーツ3選

伝統と革新が交差し、常に新しい賑わいを見せる街、浅草。歴史ある寺社仏閣のほど近く、雷門をくぐり抜けた先の喧騒の中に、ふと足を止めたくなる甘い香りが漂ってきます。その香りの先に現れるのが、焼き芋スイーツの専門店「芋ぴっぴ 浅草店」です。

ここは、ただの焼き芋屋さんではありません。さつまいもの持つポテンシャルを極限まで引き出し、洗練されたスイーツへと昇華させた、まさに「お芋の研究所」のような場所。浅草散策のお供に、あるいはこの場所を目指して訪れる価値のある、特別な体験が待っています。

この記事では、そんな「芋ぴっぴ 浅草店」の魅力と、ぜひ味わってほしい珠玉のスイーツたちをご紹介します。伝統的な「焼き芋」のイメージが、きっと鮮やかに塗り替えられることでしょう。

お店の基本情報

(※営業時間や定休日は変更になる場合があるため、訪問前に公式情報をご確認ください。)

こちらでも掲載中>

なぜ「芋ぴっぴ」は人を惹きつけるのか

「芋ぴっぴ」のスイーツが特別なのは、その土台となる「焼き芋」そのものに秘密があります。

ここで使用されるさつまいもは、「極蜜熟成焼き芋」と呼ばれています。驚くべきは、その製法へのこだわり。収穫されたさつまいもは、まず「温度13度、湿度85%以上」という徹底管理された環境で、3ヶ月ものあいだ長期熟成されます。この時間をかけることで、さつまいものでんぷん質がゆっくりと糖化し、その糖度はなんと50度以上にも達するそうです。

さらに、焼き上げ方にも工夫があります。一般的な高温・短時間ではなく、150℃という低温で、実に2時間もの時間をかけてじっくりと火を通していきます。

この「長期熟成」と「低温長時間焼成」という二重の手間が、あの蜜があふれ出すほどの甘さと、ねっとりとした独自の食感を生み出しているのですね。一口食べれば、その価格以上の手間と時間がかかっていることが直感的に伝わってきます。この「本物」への探求心が、多くの人を惹きつける魅力の核心でしょう。

浅草で味わうべき、熟成芋スイーツ3選

この「極蜜熟成焼き芋」をベースに、様々なアイデアが掛け合わされたメニューが並びます。今回はその中でも特に印象的だった3品をご紹介します。

1. 【1mm絹糸の紫芋とアイス】― 視覚と味覚で楽しむ、繊細な芸術

まず目を奪われるのが、この「1mm絹糸の紫芋とアイス」です。

オーダーすると、目の前で紫芋のペーストが専用の機械を通し、まるで絹糸のように細く、ふわりとカップの上に降り積もっていきます。このライブ感も、体験としての価値を高めていますね。

直径1mmという極細の紫芋ペーストは、空気を含んで驚くほど軽やかな口当たり。しかし、その繊細な見た目とは裏腹に、紫芋本来の芳醇な香りと上品な甘みがしっかりと主張してきます。

スプーンを深く入れると、中からは冷たいバニラアイス、ホイップクリーム、そして角切りの「極蜜熟成焼き芋」が現れます。軽やかな紫芋ペーストと、濃厚なアイス、そして土台を支えるねっとりとした焼き芋。それぞれ異なる温度と食感が、口の中で見事に調和(マリアージュ)します。これはもはや、モンブランという枠を超えた、新しいジャンルのスイーツかもしれません。

2. 【焼き芋ブリュレ】― パリパリと、とろりの幸福な対比

次にご紹介するのは、温かいスイーツの代表格「焼き芋ブリュレ」です。

半分にカットされた極蜜熟成焼き芋。その切り口にはカスタードクリームがたっぷりと塗られ、表面がバーナーで香ばしくキャラメリゼされています。

スプーンを入れる瞬間の、「パリッ」という軽快な音。これがたまりません。焦がされた砂糖のほろ苦さとカスタードの優しい甘さが、主役である焼き芋の濃厚な甘みを、さらに立体的に引き立てます。

そして何より、表面のパリパリ感と、中の焼き芋の「ねっとり、とろり」とした食感の対比が鮮やかです。焼き芋自体がすでに完成されたスイーツであるところに、カスタードのコクとキャラメリゼの香ばしさが加わる。シンプルながら、計算され尽くした美味しさです。

3. 【焼き芋ハニーバター】― シンプルにして最強の組み合わせ

最後に、原点にして頂点とも言える「焼き芋ハニーバター」です。

熱々の極蜜熟成焼き芋に、ひとかけらのバターとはちみつが添えられています。

焼き芋の熱でゆっくりと溶けていくバターが、黄金色の蜜と混ざり合い、芋の肌に染み込んでいく。そのビジュアルは、抗いがたい魅力があります。

口に運べば、バターのまろやかな塩味とはちみつの華やかな香り、そして焼き芋の濃密な甘さが一体となって押し寄せます。糖度50度を超える芋の甘みがあるからこそ、バターの塩味とはちみつの酸味が輪郭を際立たせ、決してくどくならない絶妙なバランスを保っています。これぞ「背徳感」と「幸福感」が同居する、王道の味わいと言えるでしょう。

まとめ

「芋ぴっぴ 浅草店」は、単に流行のスイーツを提供するお店ではなく、さつまいもという食材の可能性を真摯に追求し、それを現代的なセンスで表現している場所でした。

伝統的な食材である「芋」を、時間と技術をかけて「極蜜熟成焼き芋」という高みへと引き上げ、さらに「絹糸」や「ブリュレ」といった新しいアイデアを掛け合わせる。その姿勢は、伝統と革新が共存する浅草という土地の空気感とも、どこか通じるものがあるように感じます。

スイーツは数あれど、これほど素材のポテンシャルをストレートに、かつ洗練された形で引き出しているアプローチは非常に興味深いですね。

浅草散策の途中に少し特別な甘味を求める方、あるいは、本物の素材の味にこだわる方に、ぜひ一度訪れてみてほしいお店です。その一口が、きっと心に残る体験となるはずです。

こちらでも掲載中>

コメントを送信