【株式会社トヨコー】未来の現場を創る技術。最先端レーザーと「蘇生」する屋根
静岡県富士市。富士山の麓に、日本の「現場」を根底から変えようとしている、とても興味深い企業があります。それが「株式会社トヨコー」です。
一見すると、インフラのメンテナンスや建物の改修を手掛ける会社。ですが、そのアプローチは、いわゆる「工事会社」のイメージを遥かに超えるものでした。
この記事では、老朽化する社会インフや人手不足といった課題に、驚くべき技術で挑む株式会社トヨコーの魅力と、その核となる「CoolLaser(クーレーザー)」、そして「SOSEI(ソセイ)」という2つのサービスについて、深く掘り下げてみます。
会社について:現場から生まれる未来のスタンダード
株式会社トヨコーの真髄を理解する鍵は、そのミッション「キレイに、未来へ」と、徹底した「現場主義」にあります。
もともと塗装業からスタートしたという背景が、彼らの技術開発に強い説得力を持たせています。現場で働く人々が直面する「キツイ、汚い、危険」といった、いわゆる3Kと呼ばれる課題。トヨコーは、それを「Cool(クール)、Clean(クリーン)、Creative(クリエイティブ)」な3Cの現場に変革しようと本気で取り組んでいるのです。
ただ新しい技術を開発する「ディープテック」企業というだけでなく、その技術が「現場で本当に支持されるか」を最重要視する姿勢。この地に足の着いた革新こそが、トヨコーの最大の魅力だと感じます。
会社の基本情報
- 会社名: 株式会社トヨコー
- 住所: 〒417-0047 静岡県富士市青島町39
- ウェブサイト: https://www.toyokoh.com/
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商品・サービスのレビュー:現場を変える2つの柱
トヨコーの挑戦を支える、2つの主要な事業をご紹介します。
1. クーレーザー (CoolLaser) :「削る」から「蒸散させる」へ。インフラ維持の革命
日本中の橋や鉄塔、プラントが直面する「老朽化」。その最大の敵の一つが「サビ」です。これまで、サビや古い塗膜の除去は「ブラスト工法」と呼ばれる方法が主流でした。これは、研削材(砂のようなもの)を高速で吹き付け、物理的に削り落とす工法です。
この工法を間近で見たことがありますが、その音や粉塵は凄まじいものがあります。そして何より、除去したサビや塗膜、そして使用した膨大な研削材が混ざり合った「産業廃棄物」が大量に発生してしまうのが、大きな課題でした。
トヨコーの「CoolLaser(クーレーザー)」は、この常識を覆します。
まるでSFの世界から出てきたような、レーザー光を使ったクリーニング技術。世界最高峰の高出力レーザーを照射し、サビや塗膜だけを瞬間的に「蒸散・熱破砕」させるのです。
この技術が現場にもたらす変化は、計り知れません。
- 圧倒的にクリーン: 研削材を使わないため、二次産廃物(ゴミ)がほとんど出ません。発生する粉塵も、先端の集塵機で吸い取ってしまいます。
- 作業者への配慮: 従来の工法にあった反動や振動がなく、軽量なため、作業者の負担が劇的に軽減されます。
- 環境負荷の低減: 廃棄物が少ないことは、そのまま地球環境への負荷を下げることにつながります。
「削り落とす」から「(熱で)除去する」へ。この発想の転換が、インフラメンテナンスの現場を、クリーンで持続可能なものへと導いています。
2. SOSEI (ソセイ) :「操業を止めない」屋根改修技術
もう一つの柱が、工場や倉庫の屋根改修を手掛ける「SOSEI(ソセイ)」事業です。
工場の屋根が老朽化しても、その下では生産ラインが24時間動き続けている。改修のためにラインを止めることは、企業にとって大きな損失につながります。
「SOSEI」が画期的なのは、工場の操業を止めずに、屋根の「防水・断熱・補強」を一度に実現してしまう点です。
これは、3層の特殊な樹脂をスプレーでコーティングする独自の工法によって可能になります。屋根の表面だけで作業が完結するため、工場内部の活動に影響を与えません。
実際に、10日間で10,000㎡という広大な面積を施工した実績もあるそうで、そのスピード感にも驚かされます。
さらに注目すべきは、トヨコーが持つ「データ」です。これまでに10,000件以上の施工データを蓄積・解析し、気象条件なども加味しながら、常に品質と効率の向上を図っているとのこと。
そして、未来の人手不足を見据え、「SOSEIラインロボ」という自動施工ロボットの開発まで進めています。これにより、職人の習熟度に関わらず、安定した品質を提供し続けようとしているのです。
文字通り、古くなった屋根を「蘇生」させる。それも、工場の心臓部は動かし続けたまま。これもまた、現場のニーズを深く理解しているからこそ生まれたソリューションです。


まとめ:どんな人におすすめ?
株式会社トヨコーの技術は、一見するとBtoB(企業向け)のもので、私たちの日常生活とは少し距離があるように思えるかもしれません。
ですが、私たちが毎日安全に橋を渡れるのも、工場の安定生産によって製品が届けられるのも、こうした地道なメンテナンスのおかげです。
トヨコーの取り組みは、
- 社会インフラの未来に興味がある人
- 環境問題や「働く環境の改善」に関心が高い人
- そして、技術が「現場」と「社会課題」を結びつける瞬間にワクワクする人にこそ、知ってほしいと思います。
「現場を知らない技術は、ときに独りよがりになってしまうことがあります。でも、トヨコーさんの技術には、現場で汗を流してきたからこその“リアリティ”と、未来への“強い意志”が感じられます。
インフラメンテナンスという地道な世界を、これほどクールに(Cool, Clean, Creative)変革しようとする挑戦。その本気度が伝わってくるようで、とても面白いですね。」
「キレイに、未来へ」。
その言葉を、技術の力で現実にしようとしている株式会社トヨコー。これから先、日本の、そして世界の「現場」を、彼らがどのように塗り替えていくのか。注目し続けたい企業が、また一つ増えました。
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